世の中には心霊体験をしたという人が数多くいる。
そのうち、よく考えさせるのはそれがホントの実話なのか嘘なのか?
普通の人には見分けが付かないといえるだろう。
でもそういう心霊体験というか、子供の頃からそういう体験をしていたと主張する人の話は、妙に説得力のあるものが多いのも事実だ。
決して実話としては怖いもの、というわけではないが、何だかこう、私たちがそういうものを本物か嘘なのかを見分ける以前に、忠告のようにして語ってくれる人がいたりする。
その人の話、それ自体を実話かどうか怪しげに考える声もあるかも知れないが、そういう判定を下す前にぜひ知っておいていただきたいこともある。
それもあわせてお伝えしようと思う。
心霊体験は基本的に進んでしようとすべきではない?下手をすればとんでもないことに
心霊体験については今までもそういう写真が多く広まっているし、実話を語った本やテレビなど、メディアでもイヤと言うほどに見られる。
私が今回このことについて意見を求めてみた人は実は私のいとこに当たる女性で、私よりも10年ほど年長の人だ。
その彼女、嘘ではないと前置きしながらそういう心霊の話になると凄く饒舌になって、子供の頃にはこういう体験をした、中学校の時にはこういう夢を見てそれが的中したことがある、などなど様々に身内の私に語っていることがあった。
その彼女がまず真っ先に言うには、心霊体験が実話であろうとなかろうと、自分から興味本位でそういうものを求めようとしてはいけない、と必ず言ってくる。
「その理由は、結局そういう興味が強まると心霊スポットとかに行きたくなったり、こっくりさんとかでそういう霊と更新したいと思ったりするんだよね。
特に若いうちはそういうものが大好きになっちゃうんだけど」
「でもそれって実はとんでもない話でね。
どうしてもそういう心霊体験をしたいと言うんなら、興味本位でとか、怖いもの見たさでという気持ちでなく、きちんと供養の気持ちを持つことだよね」
「なぜかというと、霊って言うのはごく単純に考えれば、私たちと同じ人間のうち、体が無くなった人たちでしょ。体がない分、何でも出来るんだよ。人に取り憑いて一生を壊したり出来るし、心を操ってしまうことだって出来るしね」
「結局そういう心霊体験をしようとするというのは、そういう人たちを馬鹿にしに行くようなものじゃない?
向こうだってそういうわけで人としての心を持っているんだから、そういう気持ちの人に対しては絶対不愉快になるに決まってるでしょ」
これが彼女が心霊体験をむやみに求めてはいけないと言い張る理由だ。
メディアで流している心霊体験は本当か嘘か判定が難しい?
よくテレビや雑誌に書かれている心霊体験、それをそういうメディアの中では、基本的に正真正銘の実話としてあつかっているものばかりだ。
だが大体の人は世情として、それらがかなり偽物であることはおおよそ察しが付いていることと思う。
しかしあえて私が言うのだけれど、それを本物か嘘かを見分けるのは普通の人には大変難しいと言えるだろう。
なぜか?
こうした“偽物”というのは、本物の実体験や実話をベースとして、それを脚色したり場面を変えたり、あるいは他の話から断片を持ってきたりしているに違いないのだ。
結局ネタの元が本物なのだから、偽物であっても精巧に出来ていることとなる。
あくまでも私自身の考え方だが、これにはいとこの彼女もそうだと語っている。
決してメディアで紹介されている実体験など、100%本物とは呼べないかも知れないが、最低でもそのうち1割くらいはやっぱり本物があると以前から言われたりしているし、多くの人もそんな割合だろうな、とうなずくだろう。
実話に嘘を混ぜたり、嘘を続けることで悪影響が
しかしそういう心霊体験、結局のところ嘘が混じっているからこそ本物の実話に対していっそう興味が湧く、ということも言えるのではないだろうか。
彼女が言うのだが、そういう嘘の心霊体験であっても、それにフリークになったりマニアになったりすることは危険だ。
そういう人は霊が出ると有名な廃墟に行ったり、心霊スポットや曰く付きの場所に出向こうと興味を湧かせやすいものだからだ。
「例え嘘の話だったとしても、そういう人を引き寄せる力って言うのはあるんだよね。みんなどうしてもそういう怖い話って好きじゃない?」
と彼女。
最近は若者達だけではなく、仕事や家庭生活でストレス解消の気持ちもあるのか、30代40代の人たちにもそういうものに興味のある人が増えているかも知れない。
最近では神奈川県のタクシー会社が夏限定で心霊スポット巡りのツアーを開催して大繁盛しているし、若い女性を中心に利用した体験談も数多くあるようだ。
心霊体験と正確に言えるのかどうかわからないが、私もまた今まで生きた中で、年齢のせいなのかそういう体験は少ししている方だ。
だからこういう心霊体験について、その実話が嘘か本当かという分け隔てを考えることが出来るのだが、とにかく彼女と私がいっしょに言えることは、
心霊体験は興味本位で求めようとしないこと。
例え嘘の話であっても異常な興味を持とうとしないようにすること。
そしてこれが一番大事だが、もしも間違ってそういう場所に行ったりしたら直ちにそこを立ち去ること。そして同時に謝罪し、心から供養の気持ちをもつこと。
どうか心に留めておいていただきたい。
遠藤朱夏(えんどう あやか)