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乳がんの初期症状でかゆみがある場合も?うっかり間違えやすい危険を避けるには

乳がんは女性なら一番心配しなければならない病気のひとつだ。
でも乳がんは初期症状をある程度セルフチェックで見つけることも出来る。

しかしながら初期症状と一口に言っても、中にはかゆみや痛みなど、普通知っていた乳がんのそれとは全然違うようなケースだってある。
特にかゆみなど、普通そんな深刻な病気などとは思いもよらないだろう。

そんな場合、やっぱり素人判断だけでは無理。
そういうかゆみや痛みなど、初期症状として確かに出る場合があるとはいえ、
「深刻に考えすぎかも」
などと自分を納得させようとすることだって多い。

でも、かゆみを伴う乳がんというのはいったいどんなものなのか?
もしもそういう兆候が自覚できた時、病院の検査ももちろん大切だが、ある意味それ以上に大切なことがある。

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初期症状でかゆみがあっても、普通は乳がんなどと考えない?

乳がんは今、女性のがんの内でもっとも罹患率が高い。
もちろん手遅れになれば他のがんと同じく死亡率も高くなる。

だから多くの女性は乳がんの予防のために毎年の検査やセルフチェックを続けているに違いないし、乳がんの初期症状だってよく知られているはずだ。

ただ、ふつうに初期症状というと、多くの女性が持つ知識は次のようではないだろうか?

“しこりをセルフチェックで見つかることが多く、かゆみや痛みなども自覚がない”

こういう認識自体は間違いではない。
私もそういう風に聞いていたし、多くの乳がんのケースだと大まかにはしこりの有無以外、初期症状は自覚がないはずだ。

ところが、中には確かに痛みやかゆみを伴ったり、逆にしこりがない場合もあったりするようだ。

かゆみがあったからと言って普通は乳がんだと思わない?

もっと正確で詳しいことは医師や専門家の説明を聞いていただきたいけれど、そもそも普通に考えて、胸の先にかゆみを覚えたりしたとき、即乳がんだと思う女性はどのくらいいるだろうか?

例えばアトピー性皮膚炎を持っている女性だって多いし、彼女たちはストレスや季節の変化ですぐに体にかゆみを覚えてしまう。
そういう女性たちが、たまたま胸の先がかゆかったとしても、やっぱりアトピーだと考えるに違いない。

私がここで問題にしたいのは、むしろ医学的な知識よりもこういった意識のあり方だ。
ピンクリボン
ちなみに乳がんの内で、胸の先、乳頭や乳輪に湿疹が出来てがかゆくなる場合、「パジェット病」というものがある。
これは60歳以上の女性に多いとされている。

もう一つは炎症性乳がんというもので、このときにもかゆみが生じることがあると言われている。
これは肌が赤くなってオレンジのように毛穴が目立つようになるという症状で、それこそ単に“肌荒れ”のような外見となる。
けれど、転移も多い、非常に危険なものだ。

ただ、いずれにしても多くはかゆみや痛みを伴わない。
だから、たとえそういう自覚があっても、普通はまさか乳がんだとも思わないのではないだろうか?

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他の病気と思いたいから病院の検査ををためらった?

そしてもう一つ、
そういうまれな乳がんの初期症状があったときにふつうの女性はどういう風に考えて行くだろうか?

かゆみとか痛みなどが自覚症状としてあると、乳がんではないに違いない、という思い込みと一緒に
“そんな病気ではないと思いたい”
という、いわば願望さえも頭をもたげるはずだ。

誘惑と言っても良いかも知れない。
それに負けてしまって結局すぐに検診を受けなかった、それで結局命を落とした、そういう中年女性が私の身内にもいた。

確かに初期症状としてかゆみなどを伴う乳がんなど、あまり聞かないし比率としては少ないかも知れない。

しかしながら今、若年性乳がんなど、30代あるいは20代の若い女性でもかかってしまう種類がある。

そして多くの人が常識として知っているけれど、がんというのは若い内にかかるほど進行も早くなる。
また、北斗晶さんのように、検診を毎年受けていたにもかかわらず、がんが見つかっていたなど、罹患を検知できないような場合だってある。

そして早期でもよくある事だが、転移が心配されるときには胸部の全摘手術をしなくてはならないことだって多い。

こういう恐ろしいリスクを考えれば、他の病気だと思いたいという気持ちは痛いほど分かるけれど、少なくとも毎回の定期検診と並んで、ちょっとでも身体に異常があったら迷わずすぐに受診すること。

その姿勢を持ち続けることが何より大切ではないだろうか?
女医

初期症状の正しい知識と、それに向き合う勇気を持つ

だから乳がんというと初期症状がどうあれ、ちょっとでも異常を感じたらすぐに検診を受けてはっきりさせ、しかるべき治療や処置を受けることが大切。
多くの人が分かっていることだけれど、それが出来ないことがある。

一つには生活とか仕事の都合もあるけれど、それよりもそういう風に自分で嫌がって検診を受けないで過ごしていた、そういう女性の方が多いのではないだろうか? 
かゆみなども初期症状とは思えない、だから考えすぎ。
放っておいても大丈夫だろう、みたいにかゆみを他の原因にしたりして自分自身に言い訳を付ける。

上でちょっとお伝えしてみた身内女性のいきさつを振り返ると、病気よりもむしろそういう自分の意識のあり方の方で命を縮めることが多いかも知れない。

最後になるけれど、そういうわけで初期症状にもいろいろとある。
そして、一番大切なのはあくまでも自分の体にきちんと向き合い、正しい行動をする勇気を持つことになる。 
それが決して無駄にならないことを心から信じたい。

遠藤朱夏(あやか) 

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