脳梗塞、というとまさかまだ30代前半の私たちには無縁な病気では?と思う人もいるかも知れない。
だが乳がんや子宮がん、さらには心筋梗塞などと同じく、脳梗塞も今や30代前半でも容易にかかる病気だ。
ちょっと前までは50代や60代の人がかかるような病気が40代、30代あるいは20代でもかかる様になってきている。
脳梗塞も例外ではないし、それだけの原因を私たちが実生活の上で作ってしまっているからこそのリスクだ。
一体かからないようにする、予防するにはどうしたら良いのだろうか?
ガチガチのストレス社会が30代前半でも容赦なく脳梗塞へ追いやる?
脳梗塞は字の通り、血管の中に血栓ができて、それが原因で脳細胞が壊死したりする恐ろしい病気だ。
家族や身内の中には確かに脳梗塞にかかっている方も多いと思うし、また後遺症もある人も少なくないはずだ。
だが今のところ30代前半の人でそういう病気にかかったというのは、私の周囲にはいないし、大方の人も同じようなものではないだろうか?
だが実際、特に結婚して出産した人とか、またピルを飲んでいる人などはかかりやすいといわれている。
それと同時に、要するに生活習慣の悪化。
そのためにやっぱり、かつては高齢の人たちがかかるような病気が私たち30代前半でもかかるようになってきた、というのが真相のようだ。
その中でもよく言われているのがストレス社会。
昔よりもはるかにストレスフルな生活習慣が浸透してしまって、すごく生きづらい世の中になっている、といって良いようだ。
自覚症状が全くないことも?知っておくべき初期症状!
脳梗塞、というのは具体的にどんな症状があるのだろうか?
とおもいきや、実は全く症状が現れない、自覚できない“隠れ脳梗塞”というのもある。
また、それ以前にたとえ症状があったとしても、30代前半でなかなか医師の診断をそのように受ける、という機会が限られてくるのが現状のようだ。
その理由は、脳梗塞は基本的にMRIという特殊な検査で発見することができるが、非常に費用がかかる。
30代などでは男性でさえも思いも寄らないし、また仮に受けさせる企業などがあるとすればよっぽどの大企業とか、特殊なケースにあたるようだ。
もちろん自覚できる初期症状というのはある。
ざっととらえれば以下のようなものだ。
・ろれつが回らない。
・前よりも字が書きづらい。
・視野狭窄とかピンぼけという、目の異常が出る。
・手足の片側だけが変に力が入らなくなったり痺れることがある。
だが恐ろしいのは、こういう初期症状を自覚さえしているにもかかわらず、
「まさか年齢的にもそういう病気などではあり得ないだろう」
と思い込んで何も手立てを考えないで置いてしまうことだ。
最悪の場合、こういう初期症状を見過ごしてしまうと突然卒倒する事態になる場合だってある。
そうなった時に周囲に家族がいるなど、自宅で過ごしていればまだ別だが、一人暮らしのままではそれこそ倒れた時点で命のやりとりに及ぶはずだ。
実際、様々な情報の中には20代の女性が自宅で突然倒れ、家族が驚いて救急車を呼ぶ間は全く意識がなかったというケースもある。
聞いただけで空恐ろしい事実だ。
予防の方法は、ストレスを自分の努力で軽減するしかない
そういう脳梗塞、30代前半だからこそしっかり予防に努めておき、できるだけその後に発症しないように注意していく必要があるだろう。
脳梗塞にかかる原因は上の通り、大まかには生活上で以前よりもストレスがかかった毎日を過ごすことになり、それで病気のリスクが増えたことを指摘した。
だとすれば、そのストレスをどうにかして最小限に食い止めることが一つの予防方法になる。
30代前半の私たちが主に手がけるべき方法としてはやはり運動、そして生活習慣の見直しになる。
運動不足が深刻なことは、私たちが日常的にダイエットにこだわっていることで間接的に明らかだ。
なるべくウォーキングやジョギング、ストレッチなどを毎日こなして一定量の運動量を維持するように心がけると良い。
其れとともに生活習慣で一番見直すべきはやっぱり睡眠不足。
仕事の増加や不規則な勤務などで睡眠時間が確保できないのはどう考えても痛い。睡眠も大切なストレス解消、そしてデトックス効果がある。
それから、喫煙も血管を収縮させて血行を悪くすることが知られている。
なるだけ脳梗塞の危険を感じるような動脈硬化のある人や、中性脂肪が普段から高い人などは充分に注意した方が良いだろう。
そして生活習慣と友に食習慣もできるだけ改善した方が良い。
なるだけ塩分を控えめにして、肉類など動物性脂肪、コレストロールの高い食材を避けること。ファーストフードなども控えた方が良い。
また、どんな栄養分でも摂りすぎは禁物だ。
30代前半、それ以上になってくると代謝能力が衰えてくることから、体内に余分な栄養分があると上手く排出することができず、蓄積されてそれが中性脂肪に変わってきてしまう。
私の個人的な見解だけれど、脳梗塞や心筋構想など、一連の血行や動脈硬化の結果引き起こされる病気になる人というのは、年をとってからもどこかで余分に栄養を取り過ぎている可能性が有るのでは無いだろうか?
だから大まかに、というわけだけれど栄養があるから、といって食べ過ぎればやはり体に良くないことが多いようだ。
30代前半とはいえ、そういう代謝能力の衰える入り口にいる私たちはこのポイントにも注意すべきだろう。
そういうわけで脳梗塞という病気。
30代前半でも今や“若年性脳梗塞”、つまり40代以下の若い人たちがかかる人たちも増えており、20代の人もかかった、というケースも報告されている。
どうか十分に注意して過ごしていただきたい。
遠藤朱夏(えんどう あやか)