自宅で療養中の小林麻央さんが使っているという、痛み止めテープとは初めて聞く治療法だ。
小林麻央さんは現在、座薬も使用していることをブログKOKOROで伝えているけれど、痛み止めテープとは要するに患部に貼って痛みを取るというものになる。
末期がんの患者の痛みを和らげるためよく聞くのが医療用麻薬のモルヒネになる。
痛み止めテープとは、そのモルヒネ以上の薬効つまり鎮痛効果があるようだ。
正確な知識は医療関係のサイトで確認していただきたいが、そういうものを使うほどだから、小林麻央さんの苦しみ痛みは想像を絶するものがあるにちがいない。
現に本当に末期の人はベッドに寝ていながら痛みで一睡も出来ないほどになってしまうようだ。
でも、それでも小林麻央さんがどんなに辛い日々を送っているかは、その痛み止めテープとは何なのかを具体的に知らなくともそういう患者の傍らで様子を見ていた人には痛切に理解できるはずだ。
そういう末期の人を身近で見続けた経験のある一人として、思うことを語ってみたい。
小林麻央の痛み止めテープとはモルヒネと同じ「医療用麻薬」による末期がん用の鎮痛剤
小林麻央 さんが、自身の痛み止めに使っている薬剤はちょっと前には「レスキュー」という言葉でブログKOKOROに登場している。
いくつかの薬剤を総称しているもので、その中で鎮痛効果の程度が一番大きいのがやはりモルヒネになる様だ。
だが小林麻央さんが5月24日にブログで「昨日から 定時に貼る痛みどめのテープを増やしました」と伝えている。
この痛み止めテープとはモルヒネではなく、様々に憶測があるけれどどうやら「フェントステープ」という体に貼るタイプ(パッチ剤)の鎮痛剤になるようだ。
痛み止めテープとは、素人考えでは肩こりの膏薬みたいなものに思えてしまうかも知れないが、「フェンタニル」という、モルヒネと同様の医療用麻薬を使用した薬剤で、大変扱いが慎重になる。
しかもその効果はモルヒネの100倍~200倍に達するというほどのものだ。
(参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%8B%E3%83%AB)
詳しくは医療関係の正確な情報をご覧いただきたい。
けれどそれでもおそらく一つ言えることとして、小林麻央さんの今の病状、そういう非常に強い薬剤に頼らなければ、日常生活がままならなくなっている。
これは誰がどう見ても感じるしかないだろう。
痛み止めテープとは何かと言うことを詳しく知らなくとも、今小林麻央さんがモルヒネではない薬剤をも使っている、と言うこと。
そして私などのように、末期がん患者の方が痛みで本当にベッドの上でのたうち回っている姿を見ていた方たちの判断からすれば、相当に深刻な段階になっていると言うことが見て取れるのではないだろうか。
若いほどがんの進行や苦痛は大きなものに
また、世間における一般的な経験則になってしまうけれど、小林麻央さんのように若い内にがんにかかると、大変に進行が早くなる。
小林麻央さん自身、最初に夫・市川海老蔵さんと一緒に検診を受けた。
2014年2月の人間ドックのことだ。
その時には後になって病気の診断についていろいろな問題があったとも伝えられていたが、しかしながらそれからどんどんがんが進行し、少なくとも16年6月に海老蔵さんが妻・麻央さんの乳がんを発表した時点ではもう主治医から余命の話までされていたことが分かっている。
とりわけ小林麻央さんの乳がんは「進行性乳がん」と言われるもので、本来だったら非常に急を要する種類のものだったようだ。
そして入院、退院を繰り返しながら、今の彼女がある。
私自身、老齢でがんで亡くなって身内がいるし、その人とは別に麻央さんほどではないけれど、かなり若くしてがんにかかって闘病していた女性も見てきた。
がんの種類やがんが出来た部位にも寄るのかも知れないけれど、同じ末期にしても、高齢の身内の人よりもはるかに若くしてがんにかかった彼女の方が痛みや苦痛は激しい。
本当に正視していられないほどに本人は苦しみ続けていた。
痛み止めテープとは、今の医学では便利なものがあるな、とも思うのはおそらく私だけではない、同じようにそういう若くして末期がんに冒された人を見てきた方たちの共通する気持ちだろう。
そういうものを使っても病気が改善するというわけではない。
痛み止めテープとはもちろん鎮痛効果を求めるものだけのはずだ。
ただ、ブログKOKOROを見るとこれを使った小林麻央さんは眠気がきついことを訴えている。
そういう薬効もあることだろうけれど、もう一つは耐えがたい痛みで心身が疲れ果てていた、それをそういう薬剤で止めたお陰で楽になることができたのかも知れない。
身内ががんにかかると家族も大変に
ただ、小林麻央さんを見ていると、本当に夫の市川海老蔵さんや二人の子供たち、姉の小林麻耶さんやお母さんなど、温かい家庭や身内に囲まれている。
そのこと自体はすごく幸せそうで一面うらやましくもあるけれど、実際私もそういうがん患者の人の家族を見ていたことがあったが本当に大変なようだ。
経済的にも大変なのは世間の多くの人も痛切に感じているかも知れないけれど、実際に自分の身近な血縁の人、両親とか兄弟などがかかってしまうとそれこそ命に関わる病気なだけに、心労の方もすごく大変になると言う。
とにかく不安が耐えずつきまとう。
容態が急変するのではないか、あるいはかつての小林麻央さんも世間からささやかれていたことがあったように、後どのくらいの嫁に胃になるのか、などなど。
痛み止めテープとは確かに患者本人の苦痛を緩和してくれる一つのアイテムで、それを使って患者本人が安楽になれるとしたら、本人だけでなく周囲の人たちもやっぱりほっとするにちがいない。
現にそういう若いがん患者の女性が末期の苦しみに耐え続ける中、その母親と言うおいた女性が娘の苦しむ姿に見かねて
「できるものなら私が代わってあげたい」
と涙ながらに語っていた。
何年か前のことだけれど、その時の様子、いまでも本当に痛切な重いとして私の中に居座り続けている。
本当に、一言では言えないほどに末期がんは辛く大変だ。
小林麻央さんの使っているという痛み止めテープとは、鎮痛効果も非常に高い分、副作用もそれなりにあるから、それを誤用したりするのがまた心配になるし、海老蔵さんはじめ周囲の家族の方たちも間違いなく気を抜くことが出来ないだろう。
だがそんな中でも、しっかりとがんばり続けて諦めない小林麻央さんがいる。
その彼女の頑張りが、逆にそういう家族の沈痛さをはねのけてくれているのかも知れない。
深刻な病状や治療の様子も伝えているブログKOKOROは、自身末期がんにさいなまれながら、明るさ屋前向きな希望を持ち続ける小林麻央さん本人の手になる空前のサイトとなっている。
今後もおそらくその価値が失われることはないにちがいない。
拙い文面ではあるけれど、どうか病状の改善を心から願いたい。
遠藤朱夏(えんどう あやか)
【訃報】
麻央さんが永眠されたことをメディアが伝えてきた。
突然のことだった。
6月21日の夜、容態が突然に急変し、そのまま22日に帰らぬ人となったようだ。
大変な病気になりながらもしっかりと最後まで向き合てこられた。
そして最後まで笑顔を絶やさなかったにちがいない。
「人生で一番泣いた日」と、夫の市川海老蔵さんは語りながらも、それでも舞台に上がる様子をブログで伝えてきている。
本当に良いご夫婦だったと思わずにはおれない。
心から亡き人のご冥福をお祈りしたい。