SMAPとユーミン(松任谷由実 62 )のコラボステージがスマスマ(SMAP×SMAP フジ)で見られた。
まれに見るビッグなセッションだが、 やっぱりSMAPの解散に絡んでのステージだっただけに、メンバーも視聴者も感動の余韻は今もつきない。
中居くんの涙を見るのは久しぶりだ。どちらかというとメンバーの中でも義理堅いイメージの中居くんが泣いてしまうのは何となく分かるけれど、意外だったのはキムタク木村拓哉くんも泣いていた。
ユーミンもすごく声が涙声だった。
少なくとも私にはそう聞こえた。
二人の間にいろいろな確執とか冷戦みたいなことが言われていたのに、これは!と思う瞬間だったことが驚きで、そしてやっぱり5人が別れるのが惜しまれる。
80年代にヒットしたユーミンの有名なナンバー「守ってあげたい」を、テレビで視聴できたのはすごいことだ。
なぜ彼女が今、SMAPを応援しようとしたのだろうか?そして中居くんと(木村)拓也くんは、本当にグループを分けるにいたるまで酷い確執があったのだろうか?
SMAPとユーミンとは共演が少なくとも苦労を分かち合えていた!
ユーミンに5人が肩を抱かれるシーンはいつまでも視聴者、そして本人達の心の中に残ることだろう。
そして中居くんと拓也くんがいっしょに泣いたシーンも、おそらくこれが最初で最後になるに違いない。
SMAPのスマスマにユーミンがゲスト出演するのは10年ぶりだと言うことで、それ自体がすでにセンセーショナルなイベントとなった。
だが逆に考えれば、彼女とSMAPとはこの10年間、言ってみれば全く没交渉。
何もいっしょになる機会こそ生まれていないということだ。
うがって考えればとってつけたようにユーミンとのコラボセッションが急遽できあがったような形なんだろうか。
あるいは所属するジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子氏あたりの圧案なのかも知れない。
中居くんあたりのメンバーの努力によるもの?
とも考えられるかも知れないが、元々いっしょに仕事をするチャンスはそういうわけであまりなかったはずだから、可能性は薄いだろう。
実際番組中で中居くんはユーミンとの初顔合わせは今ではないことを以前に語っている。
“オールナイトニッポン行きましたよ。僕らデビューしたて。”
ユーミンのTwitterに見られる『10年前の(スマスマ)での会話』らしい。
デビューしたての頃、というのが印象的だ。
SMAPがデビューしたのは25年前の91年で、メンバーはみんなまだ未成年だった。
蛇足ながら彼女が初めてSMAPと合った時の印象も語っている。
“みんな少し鼻っ柱の強そうな、潑刺とした男子だった!”
今でもそういうところは健在かも。笑
だがそういう可能性の限界を突破するかのようなコラボセッションだった。
もともとユーミンは極端にテレビ出演するのを控えていて、そのうちでもバラエティ番組では滅多に姿を見せることはない。
だが今回のスマスマ収録とともに、その前に流された「行列のできる法律相談所」(日テレ)も出演している。
このあたり、心境の変化かも知れないけれど、もしかしたらスマスマ出演編の伏線みたいなことも考えて、地上波で視聴者に自分をアピールしていたのかも知れない。
でもその一方、長く芸能界で生きていれば、その苦労は誰でもいっしょで、だからこそあまり共演の機会のなかった彼女と5人は「以心伝心」出はなかったのだろうか。
ユーミンがSMAPを応援した理由
そのような詮索はさておいて、なぜ今ユーミンが応援してくれたのだろうか?
うがってみればSMAP解散にかこつけて自分の存在をアピールする意図もあったかも知れないし、ドライに見ればそういう考え方も正しいだろう。
“大変な事情の時期だし、同じようにショービズにいて少し早い時期から走ってる私じゃないと分からないところがあると思って書いた”
彼女がTwitterで、スマスマの録画終了後に5人の楽屋を訪れ、一人一人に宛てた手紙を置いていった理由を語った内容だ。(ショービズshowbizはshow businessの短縮で「芸能界」の意味)
彼女の言うとおり、5人がどれだけ苦労していたのか、事務所との確執やメンバー同士のもつれ、そしてマネージャーの離脱。
そしてさらに解散の決定。
その世界に長くいて、しかも彼らと同じくらいのネームバリューを勝ち得ながら活躍し続けている人でないと分からない、そういう部分も大きいに違いない。
そしてユーミンだったらそれができる。
それをあらためて確認させたコラボセッションと言えるのではないだろうか。
ユーミンだからこそ今、まっすぐ正直にSMAPを応援できる
そして何より、彼女ほどのビッグネームだからこそ、今なおSMAPを巡ってメディアや芸能界ではものすごくデリケートな対応になりやすいこの時期。
ユーミンほどのミュージシャンだからそういうショービズにまつわる過干渉を払いのけ、自分のうちの越えに忠実になって5人を応援することができた。
それを彼女自身分かっていたから、あえて10年越しの同じ番組にゲスト出演してくれた。
そういういきさつではないだろうか、というより多くのファンをはじめとする視聴者はそう思うのではないだろうか?
SMAPへの思い入れはキムタクも中居も同じだった?それを正目する二人の涙か
スマスマの最初で最後のコラボセッションと言ってよいだろう。
こういう感動的なシーンで中居くんが泣くのは納得できるという人は多いかも知れない。
だが彼といっしょにキムタクこと木村拓也くんも涙目になっている。
結局のところ、SMAPに対する二人の気持ちは共通だったのではないだろうか。
16年1月初頭にジャニーズ事務所脱退の騒動を起こして以来、飯島三智元マネージャーが退職したり、木村拓哉くんの裏切り疑惑などで連日のようにSMAP関連の記事が新聞や週刊誌に掲載されていた。
その間中居くんら脱退組と言われている4人には同情が集まり、一人事務所に残留を決めていた拓哉くんには逆風が吹いていた。
でもこうして二人の涙を見た後で良くこの騒動を考えてみれば、SMAPの解散など絶対あってはいけない。
少なくともこの二人にはそんな共通の思いがあった。
お互い考え方は違うけれど、やっぱり5人は5人でいたいのだ。
そういう究極の願望は同じでありながら、取った方向は異なる二人、その彼らを見事に結びつけてくれたのがユーミンではないだろうか。
えがみななみ