加藤貴子さん(46)が自身の ブログで二人目の子供を目指して妊活していることを告白しているが、ちょっと変わった内容だ。
というのも、高齢出産した加藤貴子さんだからてっきり彼女自身が妊活していることをブログで話している、と思ったら実のところ彼女の悩みは「男性不妊」。
つまり彼女の旦那の一般人男性の方に身体的な問題があったという。
ちょっと見につまされる彼女の事実、よく考えてみれば結婚前からそういう二人の“実情”を確認しあうチャンスも普通はないわけだから、結婚前のカップルだったら他の人たちにも起こりうる問題になる。
そして男性不妊のばあい、それと知らずに子供ができないのは女の方が悪い、という言い方を世間はよくするものだ。
これについて私たちも他人事ではない。
ちょっと考えてみたい。
加藤貴子がブログで妊活の原因を告白!「旦那は精子に問題があった」
加藤貴子さんは一昔前、19歳の時にアイドルグループ「Lip’s」のメンバーとして芸能界入りした。
その後、しばらく芸能界を遠ざかっていたような感じだったが、2013年に一般人男性と結婚し、翌年男の子を授かっていた。
調度彼女の人気ドラマ「温泉へ行こう」の放送とダブっていたときだ。
だがこのときも妊活つまり不妊治療をしていたことが知られている。
当時もう44歳の高齢になっていた加藤貴子さんのことだからそのための治療だとも考えられていた。
だがそれが実は大きな間違いで、つい最近ブログで明かしているのは、意外なことに彼女よりも男性側、つまり旦那の方に身体的な問題があってのことだったことが判明している。
具体的に言うと、彼女の旦那の持つ精子の数が通常より少なく(常人の10%)、しかも機能低下していたらしい。
このため顕微授精という不妊治療を施し、妊活を続けていたことをブログで告白している。
旦那である一般人男性の年齢は知られていない。
だが、加藤貴子さんが自分たち二人をブログの中でわざわざ
「高齢の私たち夫婦にとって」
という言い方をしているし、おそらく男性の方も加藤さんと同じくらいの年齢科それ以上に加齢している可能性もあるだろう。
そういう男性側の高齢化もやはり妊活に必要になる、それを彼女がはっきり説明してくれていることとなる。
男性の側に問題がある妊活は少なくない?
ところでこういう風に不妊の原因が女性でなく男性にあると言うこと、ちょっと意外な事実だ。
私たち未婚女性にとっても、自分たちが高齢化するにつれて妊娠出産のチャンスが厳しくなるのは周知の通りだ。
もちろん男性側も、加齢がかさめば精子が劣化することが言われている。
もちろんそれでも受精能力はあるわけで、だからこそ男性は女性と異なり、かなり年齢が上になっても子供を産む能力はある。
これが少なくとも私が知っていた事実になるし、たぶん他の私と同じ年代の未婚女性でも大体同じような知識だったことだろう。
だが加藤貴子さんのブログにははっきりと示されていないが、確かに男性側に問題があって、そのために妊活が必要になるケースが実のところ多い、という事実がある。
はっきり言えば、大体成人男性のうち12人~15人が妊娠出産出問題がある、つまり「男性不妊」にかかっているとされている。
聞いただけで相当大きな割合になる、そういうイメージなはずだ。
不妊治療とか妊活とか言うと、すぐに女性の方に問題があるとも言われるし、実際女性の卵子は加齢するごとに劣化し、加藤貴子さんが自身のブログで語っているように
“女性は37歳を過ぎると若い頃と比べて卵巣が3ヶ月で1歳年をとる”
(2017-03-12)
というハンデが待ち受けている。
こういうことからも、妊娠出産は女性にとって大問題だし、不妊の問題は女性たち自身も男性に目をやらないで自分たちの側に原因を探ろうとしがちだ。
でも実態としてこういう事実がある。
絶対に男性の方にも原因は多いはずなのだ。
加藤貴子のブログはよい啓発に
加藤貴子さんもブログの中で旦那が妊活に至った経緯を伝えてくださっているが、その中で特に目を引くのは、加藤貴子さん夫婦が
「クリニックに受診するまで8年間躊躇していた」
という下りになる。
8年間、といえば結婚前も当然含まれてくるわけだから、結局結婚前から交際があって、しかもひとまずは“婚前交渉”もあった。
それを上手に隠していたようだ。
そのことについてはひとまずおいておくとして、しかしながらそういう夫婦生活を続けていてもどうしても子供ができない、そういう危機感に彼女ら夫婦は8年の長きにわたってさいなまれていたと言うことになる。
だがその間、おそらくだけれど加藤貴子さんの方がことさらに不妊の原因が彼女にある、ということで自責の念が強かったのではないだろうか?
私の持ち出したいのはまさにこの点で、これはもちろん普通の私たちの社会の中で当たり前の思考方法になるだろう。
それだけに男性不妊という事実がかなりなおざりになったままになってしまっているはずなのだ。
「不妊イコール嫁、または高齢の嫁」。
こういう図式ばかりではない、不妊の原因はかなり男性側にもある、ということを加藤貴子さんのブログによる男性側の妊活の実態で明らかになった。
このことは決して小さくはないのではないだろうか?
もちろんこの問題、結婚前のカップルにとっても決して対岸の火事などではない。
先のことを考えれば、二人関係が悪化するのを覚悟の上で女性の方から
「私たち子供がちゃんとできるかどうか、婦人科で診断した方が良いんじゃないかしら?」
とも言うべきはずなのだ。
後々のことを考えれば、そのちょっとの勇気。
絶対に捨ててはならないと思えてならない。
おそらく加藤貴子さんもブログで暗示しているかのようだが、結婚前にあらかじめきちんとこういう事実を確認しておくべきだった、と思われているようだ。
いろいろと考えさせてくれる彼女の実体験。
私自身もそうだけれど、私と同じ年代で未婚の方たちにもとりわけ重く受け止めていくこととなるにちがいない。
遠藤朱夏(えんどう あやか)