万病の元と言ってよい低体温。
具体的には体温が36.0以下を言うが、その改善方法、即効で効くものがあれば本当に知りたい。
低体温は体全体の不具合なわけだから、改善方法にもいろいろ言われているけれどすぐに即効で効く、つまり体温がすぐアップするような方法が見つけにくい、ということがあるかも知れない。
もちろん低体温にはそういう根本的な体の改善方法が必要だけれど、それでも即効で役に立つ方法があればそれと合わせて実行すべきではないだろうか。
そんなわけで、二つの大きなものを中心に見てみよう。
即効で効く低体温の改善方法は「体を温める」が基本に
即効性のある低体温の改善方法は、何と言ってもストレートに体温をアップさせることになる。
だから低体温に対して即効性と言うことで考えられるのは、まず体を温めること。
これについて二つの改善方法がある。
それの筆頭は何と言ってもお風呂。
シャワーだと満足に体が温まらないから、改善方法としてはやはり入浴が望ましい。
もともと日本という国は火山国だったことから古くから温泉を利用し、湯船に浸かる習慣もついていた。
でもこれが決定的に体を温めるのに大変よかったことだと言われている。
実際、入浴で体がリラックスできるし、睡眠を改善する効果だってある。
そしてこの二つの効果は同じく体を低体温から守るために必要なのだ。
長湯すると肌に悪い、と言う話もあるけれど、それ以上に体温アップの即効的な効果は抜群だ。
何よりシャワーよりは低体温の改善方法の方が勝る。
シャワーを習慣にしている方は、ぜひ入浴に切り替えてみていただきたい。
そして普通に自宅の湯船に浸かるよりは余裕を作って温泉宿に出掛け、一定期間温泉三昧するのも絶対おすすめになる。
直に温泉に行く暇がなかったら、温泉並みの効果ので入浴剤も市販されていたりするから、ぜひそれらを試していただきたい。
もう一つは白湯を飲むこと。
要するにお腹の中に湯たんぽを仕込むようなものだ。
これで体の内側から温めて体温をアップさせることになるので、即効性の強い方法になるだろう。
白湯は知る人ぞ知る、3000年前のインドの医学書「アールユベーダ」でも取り上げられていた健康飲料で、適量を毎日飲むことで低体温を防ぎ、免疫力や代謝をアップさせて血行を促進してくれる、という優れた飲み物だ。
そして白湯の良いところはお茶やコーヒーと違い、水だけで出来ているので他の成分によって胃腸を刺激することがない。
このため胃腸の負担が最小限になるわけで、即効性とともにお腹に優しい飲み物なのだ。
飲み方はいろいろあるけれど、沸騰してすする程度に冷ました白湯を毎回200CC、毎食後と寝る前の合計4回飲むようにすると良い。
寝る前に飲むことで、睡眠中もしっかり体温を維持してくれるから、体の冷えを防いでくれる。
そこまで優れた改善方法なのだ。
他にもちょっとした体温アップの方法として二つお伝えしておこう。
一つは、お辞儀。
何のこと?と言われそうな気がするけれどやってみれば分かる。
直立した姿勢で腰を45度曲げてお辞儀をする。
これで腹部の動脈が刺激されて血行を促進し、体が温まる。
これを10回くらい繰り返してみると良い。
もう一つは生姜湯。
ショウガをすり下ろし、そこに黒砂糖や蜂蜜を入れ、お湯を差して飲むというものだ。
ショウガは体を温める食材の筆頭。
これを使わない手はない、と言うことだ。
長期にわたって低体温を改善する努力も必要に
そういうわけで、即効的に体温を上げる方法をお伝えしてみた。
いろいろな方法があるけれど、しかしながらこれらはあくまでも外的な方法であって、全身を根本的に改善して体温をアップさせる、つまり平均体温を常にアップさせるとまでは言いがたいものもある。
あくまでもこうした改善方法に頼らず、放っておいても正常な体温を維持するのが一番理想的なわけだ。
そうなるためにはやはり長期的な低体温の改善方法を進めていく必要もある。
そしてそれこそが、即効性のある方法と相まって健康の維持促進に役立つと言えるだろう。
よく言われているのが低体温で35.5度くらいになると自律神経がおかしくなって、うつやアトピーなどのアレルギー症状も出やすくなる。
また、便秘などの排泄能力も低下することが知られているし、その結果はだあれなども起こってくる。
さらにこれが35.0度まで下がれば、いわゆる「がん細胞が最も好む体温」だ。
こういう健康上のリスクを根本から無くすためにも長期的な改善方法は必要になってくる。
一つにはウォーキングやスクワットなど、体の筋肉の7割が集中している下半身の運動によって体温を上げること。
もう一つは体温を上げる食材を多くとること。
上のショウガもそうだし、カボチャやタマネギ、ジャガイモやニンジン、ニンニクなど様々にある。
逆に、トマトやナス、キュウリなど低体温の原因となる様な食べ物をとらないことも必要になる。
そして何よりストレスをため込まないこと。
睡眠もたっぷりとるようにし、毎日をなるべくリラックスした気持ちで過ごすことが大切になる。
即効性のある改善方法でも長期的に効果を期待できる
そういうわけで、低体温の改善方法として、即効性のあるものを中心に取り上げてみた。
ただ、あくまでも長期的な、そしていつでも安定して低体温ではない普通の体温でいられるのがベストになる。
一般に、人間が免疫力や基礎代謝を十二分に発揮していられる一番良い体温は36.5~37.0度と言われている。
この体温を常に維持することで健康を維持できる、と言うことだ。
なお、即効性のある低体温の改善方法とはいえ、お伝えした内容からお分かりの通り、入浴も白湯も長く続けることは十分出来る。
また、ぜひそうしていただきたい。
その時こそ、単に即効性が期待できるだけでなく、習慣化させることで正常な体温を維持できる、と信じるからだ。
ぜひそういう視点から改善の努力を願ってやまない。
遠藤朱夏(えんどう あやか)