同棲がなかなか結婚に結びつかない、というのは良くある話。
でも、うまくいかない時というのはそれなりに理由があるからこそだ。
同棲というと結婚生活の準備、疑似体験みたいなところがあるから、ちょっと考えるとウキウキワクワクな期待感もある。
けれど、うまくいかない時というのは、期待が裏切られるだけではない。
それ以上に相手の醜い部分をまざまざと知ってしまうとか、現実の生活の厳しさを肌で感じてしまうような時だ。
それで心が折れて同棲を解消したり、結婚までやめにしてしまうようなカップルが8割にもなるという。
でも、そんなうまくいかない時に直面して、自然に消滅するまで手をこまねいていてはやっぱり損だ。
せっかく縁あって出会った二人、どこかで踏ん張りどころだってあるはず。
その要点を3つ、説明してみよう。
同棲してもなぜ結婚に行き着かないのか、2つの理由が
同棲がうまくいか
ない時というのはささいなものから別れ話に発展まで、ピンキリだ。
でも先述の通りで、うまくいかない時というのはそれなりに理由があって結果が出て来る証拠でもある。
何かの理由、原因を洗い出してみることがまず大切だ。
もちろん同棲の形とか、二人の出会いや交際のいきさつ、性格などでいろいろな原因や理由が考えられるかも知れないが、それをスパッと2つに絞って考えてみると、こうなる。
・まずよく言われる、二人による実生活がどんなものか、その「現実」をまざまざと見せつけられてしまうからだ。
パートナーの無精や不潔、クセや考え方など、イヤな部分をそれこそイヤと言うほど間近で見て体験することになる。
一緒に住み始める前に、夢見気分でどっぷりとロマンチックしていたような女性は特にこういう幻想と現実のギャップの激しさに引いてしまう。
・お互いのエゴがどんどん出て来る。
もう一つはこれ。
むしろ一番大きな理由ではないだろうか?
同棲も期間が長引くほどに特に男性の方に顕著に出て来るといって良いだろう。
その理由は、男性にとって結婚は大きな負担になるからだ。
経済的にも法律的にも、男性は家庭を支えていく重責を担わされる。
そしていったん結婚したら嫁が嫌いになったからといって普通の恋愛みたいに簡単に別れるわけにはいかない。
離婚にかかわる大きな社会的、経済的な重圧が待っている。
同棲していながら、2年も3年も結婚に至らない理由の一つには、男性の方が結婚でがんじがらめになりたくないからだ。
それよりも今の生活の方がよっぽど気楽で、他に好きな女性でもできたらいとも簡単に鞍替えもできる、そういう打算ともエゴとも言うものがある。
もちろん男性だけでなく、女性だって結婚生活に入ったら仕事を辞めたり家事、子育てを本腰でスタートすることになる。
また、よくある話だけれど結婚生活のための資金作りと言ってズルズルになってしまうのだ。
エゴ、現実。
うまくいかない時は同棲生活が長引いてくるにつれて特にお互いのエゴばかりがクローズアップされがちだ。
また、二人きりの生活が長引くにつれて新鮮味もときめきも薄れてくる。
うまくいかない時は、長い宙ぶらりんな生活に疲れて、そういうマイナスの感情がお互い向けられてしまうのだ。
【その1】しっかり話し合っている?
じゃあ、そういううまくいかない時にはどんなことを直していったらよいのだろうか?
まず同棲でうまくいかない時とは、原因が生じて重なったり膨らんだりして、逆に愛情がしぼんでしまったからこそやってくる。
だから、そういう兆候が少しずつ気になってきたときに早めに対策を巡らすと良い。
そこでぜひトライしていただきたいのは、そういうものに気づいたら、包み隠さず自分の心配事、指摘すべき苦言などを彼氏に伝えておくべきだ。
よくあるパターンとして、恋愛交際中の延長みたいにして相手の嫌がる苦言を言わないでおく、間違ったところを指摘するようなことを控えることがある。
でも、結局イヤなことを言わないでおけばおくほど増殖するのが同棲だ。結局は自分が心身とも疲れて壊れてしまいかねない。
たとえケンカしてでもお互いに言うべきことは言う、ぶちまける。まずその姿勢、そして覚悟を考えるべきだ。
もちろん行き過ぎてしまう時だってあるけれど、それは後々振り返って言うべきか、控えるべきかの判断材料にすれば良い。
友人たちの体験を聞いても女性が男性に言わなすぎることが多いようだ。
ぜひ心に留めておいていただきたい。
【その2】理想を追い求めすぎていない?
恋愛中は彼氏が“王子様”。
同棲する内にそのイメージが徐々に崩れ、うまくいかない時に至ると“親の言うことを聞かない子供以下”。
同時に、抱いていた相手へのイメージとのギャップに深く「感動」してしまう。
同棲にはそういう夢と現実のあまりの違いによるショックがつきもので、うまくいかないと感じる時は、そんなショックに打ちひしがれた時でもある。
でも、それが譲れない現実。
自分の親兄弟を見てもしかりで、彼氏が“王子様”でないと肌で分かったことは、ある意味心が成長した証でもある。
お互い腹が立つ、険悪になることだってしばらく続くかも知れない。
そういう時にはぜひ既婚者の方たちの経験や意見を聞いてみると良い。SNSでも十分だ。
どこかで必ず諭(さと)しがあるにちがいない。
【その3】彼氏の結婚願望どうなった?
でも、なんのかの言っても同棲で一番怖いのはこれではないだろうか?
先述の通り、男性側にしてみれば同棲はやりやすい、結婚はしたくない、というのが頭にあることが多い。
最初は彼氏も結婚する気満々だった、けれどもうまくいかない時には「何だか変?」。
そんな時、そういう彼氏の目論見に付き合わされている可能性をチェックしてみることだ。
その際一番オススメなのは、一緒に住み始める前にポイントがある。
・結婚前提で同棲を約束する。
・一緒に住み始める前に女性側の両親に結婚する予定である事を報告させる。
・同棲期間を区切る(なるべく半年〜1年)。
と、言い方がアレだけれど、彼氏を“逃げ場なし”にしてしまうことだ。笑
ここでよく女性たちが心配するのは
“結婚するにも、資金がない。そんなに早くといわれても”
というフレーズ。
でもよくよく考えてみていただきたい。
まずは入籍すれば良いだけだ。
結婚式は後回しになっても良い。
入籍には役所への往復交通費、それに書類作成費用だけですむ。
そうではないだろうか?
日本式の結婚式はお金がかかるし、人気の式場など予約を取るのが1年後というのだってザラ。
破天荒な発想だけれど、私の友人でオーストラリア人がいるけれど、その又友人の結婚式には親戚知人、近所の人たちが三々五々料理や食べ物を持参して祝いに来たという。
結婚式にもいろいろな形がある。
好き好きだけれど、業者の言いなりになる必要もない。
とにかくは入籍。
これこそが一番の核だ。
ぜひこれを思い起こしていただきたい。
山口昌子(やまぐち あきこ)