元カレと泣く泣く別れた知人の女性がいる。
その彼女のさらに女友達が、バレンタインチョコをその元カレにプレゼントしたことがあった。
当たり前だが、元カレとのいきさつはともかく、その友達と彼女、その後は完全に冷却状態になっていたという。
ただ、知人の彼女とその女性、もともとその元カレという男性を挟んでいろいろあったようだ。そして友達の方も、なんだかバレンタインを利用して自己主張したい風だったらしい。
そもそもそういうことをすべきかどうか?
一つ間違えばとんでもないことだ。
どういうことに気をつけるべきだろうか、ちょっとそのいきさつなどと一緒に考えてみよう。
見かけは仲良しそうでもドロドロだった二人!その理由は元カレに
バレンタインの時に元カレをはっきり持って行かれてしまった、と友人の彼女は語っていた。
ただ、単に略奪と言うべきかどうか分からない、今思い出すとそういう予兆みたいな事もあったという。
その彼女の友達の女性というのも、なんとなくバレンタインでチョコやプレゼントを贈る事で、自分にはっきりと予防線を張ったのかも知れない,と語るのだ。
元カレという、ちょっと年上のイケメン男性に友人の彼女が一目惚れしたのは、まだ彼女が私と一緒にOLである会社に勤務していた時だった。
同じ部署の独身男性で、ちょっとイケメンで彼女募集中。
はっきりと会社の忘年会の席でそう語っていたという。
知人の彼女、部署替わりから間もなかった時だったけれど、その元カレに「ちょっといいかな」みたいな気持ちにはなっていたようだ。
そしてその忘年会と前後して、というより少し前にその男性から声をかけられたという。
今になって考えてみると、忘年会で募集中と言っていたのに、なぜその前に私に声をかけてきた、つまり軽くだったけれどモーションをかけてくるような事をしたのだろうか?
それをもっと注意すべきだった、とも語っている。
でもその後で、結局何回か元カレから誘いがあって、良さそうな人だと思って彼女もお付き合いをOKしたらしい。
ところがデートも重ねる打ちに、突然だったけれど、向こうから別れ話が切り出されたという。
いきなりすぎて何が何だか分からない、そういう気持ちだったそうだ。
そして時が巡って明くる年のバレンタインデー。
元カレの占有するデスクが、同じオフィス内のためイヤでも目につくところ、その当の男性がとんでもない情報を、同僚男性と自分のデスクで小声で話していた。
たまたま知人の彼女はその場にいなかったけれど、同僚のOL女性が後で彼女に耳打ちしていたらしい。
それがつまり、彼女の友達の女性からのバレンタインプレゼント。
それをもらったことを、同僚男性に喜色満面に話していたという。
「いやあ、もらっちゃったよオレ」
みたいなノリだったらしい。
そして彼女の友達の女性の名前である『S美』というのもはっきり聞き取れたらしい。
元々その女性と元カレは出来ていた!そこに知人の彼女が割り込んだ?
私の友達のその女性というのは、元々男性との付き合いについてはそれほど積極的なタイプではない。
だが逆に、交際していて何かわだかまりみたいなものが出来ると、結構くよくよと考えてしまうタチだ。
一人なるとうつっぽくなるような、華奢な性格なのだが、幸いなことに私や何人かの友人女性にはいろいろと打ち明けてくれるのだ。
その彼女、元カレとの関係はまだ微妙なものがあったとも語っている。
バレンタインを使ってその彼女から男性を奪った形になったその友達という女性。
なんと元々その男性の恋人だったという。
要するに知人の彼女はその男性が二股をかけていた、その2人目の女性に他ならなかった。
忘年会の少し前あたりからなんとなくだが、その女性との関係がちょっと冷めてきてマンネリしていた頃だったのかも知れない。
知人の女性の“証言”では、忘年会で飲みながらそういうことを語っていた元カレ、なんとなくつまらなそうな雰囲気だったという。
それが元で、あんな風に恋人募集みたいなコメント出してきたのかも知れない、と彼女は語るというのだ。
元カレ、友達の女性に彼女は騙されていた?
だから、知人の彼女との関係が良い状態のまま続けばどうなっていたのか分からない。
だが結局、元の鞘に戻っていったらしい、というのが彼女の結論だ。
友達の女性との関係が冷えていた元カレの気持ちの空白。
それを埋めるために彼女に言い寄ってきた、というのがこの男性の本音かも知れない。
恋愛というのはこういうところが難しい。
付き合っている二人同士がいるとしても、そのどちらかとか、または二人とも部内声が気になって別れた場合、それを卑怯とか不義理という言葉でくくって良いのかどうなのか。
確かにモラルを考えれば、そういう仲の良い二人にちょっかいをかけることは避けるべきかも知れない。
だが、将来的に幸せをも考えていけば、もっとふさわしい相手も今後出て来るかも知れない。
そういう実際に出くわした時に、それでも別れずにいるべきかどうか。
冷静な思考を当てはめてみればどうしてもそういう考え方も出て来るのだ。
だが、当然のこととして、元カレを奪った形になった友達の女性。
知人の彼女にとっては憎んでも足らないような存在になってしまった。
「とても親しかったし、私なりに彼女を信じていた。それなのに何この裏切り行為?」
その女性、その男性を好きそうなそぶりすら見せなかった、と彼女は語っている。
だが少なくともその女友達に、彼女はその男性と付き合っている、好きだということは打ち明けてしまっていたらしい。
つまりその女性は、あくまでも彼女の前では完全にそれを押し隠していて、全く素知らぬ風だった、ということになる。
結局バレンタインのチョコやプレゼントでいわば“仲直り”みたいにしてその男性の元に戻ってきた彼女の友達。
後で他の人を介して得た情報では、その男性、やっぱり同僚男性たちにも出来るだけ内緒、そして別れた彼女にも内緒のままで、それ以前からずいぶん長く二人は付き合っていたそうだ。
こういうことが後で明るみになるにつれ、彼女はその女性に対して全くの絶交状態。人間不信レベルのトラウマを負ってしまっているようだ。
心の傷が深まらないうちに何とかすること
こういうことがあるとやっぱり考えてしまう。
客観的に見れば、付き合っている彼女がいるというのに、知人の女性にアプローチしてきたその男性が悪い、としか言い様がない。
だが、その元カノというか、知人と親しい関係でありながら、その男性と自分との関係をあえて彼女に言わなかったという友達の女性。
いろいろその理由はあるかも知れないが、こうした嘘というか、秘密の積み重ねが、結局一人の女性を一番可哀想な目に遭わせることとなってしまった。
ただ、その友達の女性にとっては、逆に自分の元カレに別な女性が付き合っている、それが目の前の彼女だという事実を知って、心穏やかではなかったことだろう。
こういう三角関係にとって、バレンタインという日はいったいどんな意味があるのだろうか。
愛の告白は、女性にとっては大切かも知れない。
けれど、それに絡んで嘘とか秘密というのは、それを続けていると特定の人、もしくは多くの人に大きな心の傷を負わせてしまうことになる。
私が彼女の悲しみを見て思うことは、
「嘘も方便にはちがいないけれど、誰かがそのために心に傷を負ったなら、それがまだ大きくならないうちに“手を打つ”こと」
というしかないだろう。
もちろん誰かが誰かにバレンタインチョコをあげた、そのことを知っただけで傷つく女性だっている。
だが後々を考えれば特にこうした個人レベルの場合、秘密にされてしまうより、ずっと良い事が多いにちがいない。
えがみななみ